耳鼻咽喉科・頭頸部外科は呼吸、咀嚼、嚥下といった生物として基礎となる機能に加え、聴覚・平衡・嗅覚・味覚などの感覚器機能や発声機能といった毎日の生活の中でとても重要な機能を扱う診療科です。鎖骨より上の領域において眼球と脳以外すべての臓器を診療の対象とし、内科的治療から外科的治療まで一貫して担当することができます。
　疾患は小児期から高齢期まですべての年齢層を対象とし、街のクリニックにおける診療においては小児期の鼻炎・中耳炎から高齢期の加齢性難聴など身近な診療科であるとともに、大学病院においては頭頸部腫瘍手術・人工内耳手術・内視鏡下鼻副鼻腔手術などとても精緻かつ高度な医療を提供する診療科です。
　担当する領域における専門性が極めて高いことから他科の医師から頼りにされることの多い診療科であることからやりがいはとても大きいですし、その働き方の多様性は他診療科と比べて特筆すべき点であると考えております。
　ある領域の専門家として大学病院などの大きな医療機関で手術などの専門的医療を提供するという道もありますし、一般病院やクリニックにおいて耳鼻咽喉科全般にわたる診療に従事することもできます。頭頸部腫瘍や耳科・鼻科などのような手術を診療の中心としてもいいですし、アレルギーやめまいなどの診療を中心とすることも可能です。